こんにちは、ブラジル人パパです!
以前、gu modeの「置くだけベビーサークル」について書いたレビュー記事が、僕の想像をはるかに超える大きな反響をいただき、本当に驚いています。読んでくださっている皆さん、ありがとうございます!
実はあの記事を書きながら、そして実際に毎日ベビーサークルを使いながら、僕はずっと考えていたことがありました。それは、製品の便利さやデザイン性といった表面的なことだけではなく、もっと奥深い、文化的な気づきです。
「もしかしたら、日本の”赤ちゃんを守る”という意識の高さは、世界でもトップレベルなんじゃないか?」
たった一つのベビーサークルという製品から、僕は日本の安全に対する徹底した姿勢と、ブラジルのおおらかな育児文化との間にある、大きな違いを実感したのです。
そこで今回は、その気づきをさらに深掘りしてみたいと思います。ベビーサークルをきっかけに考えた、日本の素晴らしい、そしてちょっぴりユニークにも見える「赤ちゃん安全文化」について、僕の故郷ブラジルと比較しながら、国際結婚パパとしての本音を語ります。
これは、どちらの文化が優れているという話ではありません。子どもへの愛情の形が、国によってどれだけ違うのか。そんな異文化発見の旅に、皆さんもお付き合いいただけると嬉しいです。
1.【家の中の安全】「そこまでやる!?」驚きのセーフティーグッズたち
まず、僕が日本の「安全文化」を意識する最初のきっかけとなった、家の中の対策からお話しします。
主役はもちろん、あのベビーサークルです。行動範囲が広がる赤ちゃんを、安全な空間に優しく「隔離」するという発想。これは、ブラジルではあまり見かけない、非常に日本的なアイデアだと感じました。
そして、日本のホームセンターやベビー用品店に足を踏み入れて、僕はさらに度肝を抜かれました。そこは、まるで「危険予防グッズ」のテーマパーク!
- 机や棚の角にぶつかっても痛くないコーナーガード
- 赤ちゃんが指を入れて感電するのを防ぐコンセントカバー
- 引き出しや棚の扉を勝手に開けなくするキャビネットロック
- ドアに指を挟むのを防ぐ、その名もフィンガーアラート
…などなど、挙げればキリがありません。
正直なところ、最初は「そこまでやるのか!」と、少し過保護にさえ感じてしまいました。僕の故郷ブラジルでは、もちろん危ないもの(ナイフや薬など)は子どもの手の届かない場所に置きますが、家中の危険をここまで徹底的に「予防」するという考え方は、あまり一般的ではありません。
そこには、「多少のケガや失敗は、成長の過程で必要なこと。危ないものは、危ないと経験して覚えるんだ」という、少しワイルドな考え方が根底にあるのかもしれません(笑)。
日本の、何かが起こる前に危険の芽を一つひとつ丁寧に摘んでいく姿勢。これは、子どもの安全を最優先に考える、深い愛情の表れなのだと、今では心から感心しています。


2.【食べ物の安全】世界一細かい?アレルギー表示の衝撃
家の中の物理的な危険から守るだけでもすごいのに、日本の安全対策は、赤ちゃんの体の中に入れるものにまで及んでいました。僕が次に衝撃を受けたのは、食べ物の安全、特にアレルギー表示の文化です。
日本のスーパーでベビーフードやお菓子を買うとき、パッケージの裏側を必ず見ますよね。そこには、「特定原材料7品目」「推奨21品目」といった、法律で定められたアレルギー物質が、非常に分かりやすく記載されています。
初めてこれを見たとき、僕は感動で言葉を失いました。
もちろん、ブラジルでも食の安全は非常に重要視されています。しかし、国が主導してここまで詳細なアレルギー表示を統一されたフォーマットで徹底しているかというと、そうではありません。どちらかというと、親自身の知識や経験で判断する部分が、日本より大きいように個人的に感じます。
「この表示があるだけで、親はどれだけ安心して子どもに食べ物を与えられるだろうか」。
最初は、アレルギーがない子にとっても少し情報が多すぎるのでは?と感じたこともありましたが、すぐにその考えは変わりました。これは、「万が一」の可能性を社会全体で限りなくゼロに近づけようとする、日本の強い意志と深い愛情の表れなんですね。このシステムは、世界に誇れる素晴らしい文化だと断言できます。
3.【お出かけの安全】チャイルドシートからヘルメットまで
家の中、そして食べ物とくれば、最後の舞台は「お出かけ」です。ここでも日本の安全文化は徹底されていました。
まず、車に乗るときのチャイルドシート。日本での着用率の高さと、その種類の豊富さには目を見張るものがあります。新生児用、幼児用、ジュニアシートと、成長に合わせて細かく設定されていて、まさに「揺りかごから守る」という意志を感じます。
ブラジルでももちろん法律で義務化されていますが、正直に言うと、日本ほど厳格ではないかもしれません。「ちょっとそこまでだから…」というラテンのノリが、安全より優先されてしまう場面も、残念ながら見かけます。
そして、僕が日本に来て最も驚いた光景の一つが、子どもたちが自転車に乗るときに、当たり前のようにヘルメットをかぶっていることです。これはブラジルではあまり見ない光景で、最初は少し大げさにも見えました。
しかし、これもまた、あらゆる事故の可能性を想定し、子どもの未来を守ろうとする日本の素晴らしい文化なんですよね。


まとめ:日本の「丁寧さ」とブラジルの「たくましさ」
ベビーサークルから始まった今回の文化比較、いかがでしたでしょうか?
家の中の安全グッズから、食品表示、外出時のルールまで。日本の「何かが起こる前に、あらゆる危険の芽を徹底的に摘む」という、きめ細やかで丁寧な安全文化。
それに対して、ブラジルの「多少の失敗から学び、たくましく育て!」という、おおらかでたくましい育児文化。
どちらが良い・悪いということでは決してなく、どちらも子どもへの深い愛情から生まれた、その国らしい素晴らしい文化なのだと、日本で子育てをする中で日々感じています。
僕たち家族は、これからも日本の素晴らしい安全対策にたくさん助けてもらいながら、ときにはブラジル流の「まあ、大丈夫!」というたくましさも忘れずに、ハイブリッドな子育てを楽しんでいきたいです。
この記事が、国際結婚や海外の文化に興味がある方の、何かの参考になれば嬉しいです!








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